トクイテンメルマガ 第7号
トクイテンの共同創業者の豊吉です。トクイテンメルマガの第7号をお届けします。
2021年1月
この頃は農業研修も終わりに近づき、会社設立に向けて動き始めたころです。まだ有機農業に絞るというのは決めておらず、まずはロボットを作って売るというビジネスモデルを考えていたと思います。
そこで始めたのがまず見て動くものを手作りしてみるということでした。
具体的には森さんがミニトマトの機械学習(AI)による画像認識ソフトを作り、私がそれを使ってロボットアームで模擬的な収穫をするシステムを作るということをやりました。
こちらはミニトマトの認識のデモです。ミニトマトを認識するだけでなく赤いものと青いものも別で見分けています。
こちらは私が作ったミニトマト収穫のデモです。食品サンプルのミニトマトに紐をつけてやっています。単に決められた場所に移動して動作しているのではなく、3Dカメラと画像認識ソフトを使って、トマトを見つけ、自動でその場所に移動してカットするということをしています。
これらの技術はどちらのとても基本的なもので、専門家からしたら驚くようなものではありません。しかしやったことないことを実際に自分たちでやって自分の経験にしたり、動くものが手元にあるというのはとても大事なことだと私は考えています。
特に収穫デモの方は私が作ったのですが、私はロボットアームについては経験がないので、高校数学をやり直したり、ロボット制御の教科書を読んだりと四苦八苦しながらなんとか完成させました。数学については知り合い(といっても15歳ぐらい年下)に家庭教師についてもらってサポートしてもらいました。
この程度のことは森さんにやって貰えば全てあっという間に終わることなのですが、このちょっとした遠回りが私には必要でした。この後はロボットエンジニアを採用していく必要があるのですが、こういう時に「なんか全然わからんけど、やってよ」とは私はあまり言えないたちなのです。しかし「こうやってみたけどうまくいかない。どうやるといいか知ってます?」というのなら言えます。
(そういった考えが吉と出たのか、このデモ動画を作る過程ですごいエンジニアが何人も手伝ってくれることになりました)
そんな感じで実際農業ロボットを作るのってどうなのかというのを二人で経験をし、1ヶ月以内の短期間で狙っていた通りのことができて自信もつきましたし、開発の中のディスカッションを通じてロボット開発についてできることと難しいことの共通認識のようなものを作ることができました。